リーダーとしてプロジェクトを立ち上げ、泣きながら、苦労しながらもようやく実現した先に、そこでしか得られない大きな学びがある。
クラウドファンディング (以下、クラファン) のプロジェクト遂行の末、アントレプレナーシップの感性を学んだ事例を紹介します。
支援金を集めようと思ったのは、コロナ禍で困っている人たちを助けたいから。
お客様が減った地元飲食店でお弁当を仕入れ、アルバイトがなくなった学生に安く提供する。差額をクラウドファンで集めたお金でカバーする、という仕組み。
リーダーとしてチームを立ち上げたのはいいけど、そんなに簡単に物事が進むわけもなく、毎日のように泣いていたのだとか。
とあるきっかけで、企業経営者、起業家、県議会議員の3名が協力者として参画することに。
進め方の相談をしたり、メディアやコミュニティを紹介してもらったり。
ようやく、プロジェクトが軌道に乗り始めました。
終わってみると、無事、支援金の目標額を達成。プロジェクト成功も嬉しいですが、成長を実感したのは、その後のこと。
お世話になったからと DeruQui スタッフに送ってくれた報告書に、その成長の様子が伺えました。
今回のクラウドファンディングで登場するステークホルダは4つ。それぞれとの関係作りが最初の気付きでした。
<チームメンバー>当初はやることを決めて、スケジュール管理を重視していましたが、それで、この手のプロジェクトがうまくいくわけもなく... 後半は、プロジェクトとしてのビジョンを定め、共有・共感を経てメンバーが同じ方向に向かって動き始めました。
<サービス利用者>学生や飲食店はサービスの内容、つまり、学生はお弁当を安く購入できること、飲食店はお弁当が売れること、が重要でした。
<クラファンの金銭的支援者>金銭的な支援者たちは、プロジェクトの趣旨や社会的意義への共感・賛同でプロジェクトに参加してくれました。
<協力者>プロジェクトそのものに協力してくれた方々は、それまで面識もなかった方々。プロジェクトへの共感・賛同もありますが、それ以上に、リーダーとしての人間性が重要な意味を持っていました。人としての信頼はもちろん、将来への期待があって初めて協力をしてもらえた、と振り返っています。
この方が学んだのはアントレプレナーシップの感性。特に印象的なのは次の点でした。
クラファンでの金銭的な支援者は「どんなプロジェクトを支援したか」は意識してるけど、誰を支援したかは意識していない。
一方、協力者の3人は、プロジェクトの内容よりも「誰を支援したか」が重要だった。それが、人間力に基づく関係作りであり、だからこそ、信頼や期待が重要な意味を持っていた。
クラファンを成功させ、その後もいくつものプロジェクトを立ち上げていきます。
1つ目は、英語でディベートを学ぶワークショップ。英語に長けた人や専門家を協力者として引き入れ、プロジェクトがスタートしました。
さらに、クラファンのプロジェクトでお世話になった県議会議員が主催するワークショップのファシリテーターを務めるなど、新しい挑戦もスタートしています。
アントレプレナーシップの感性に気付いたことで、次々とステージを駆け上っていく様子は圧巻です。さらなる活動も応援したいと思います。
私にとっての起想ゼミは「人生のペースメーカー」でした。私は、目の前のことに集中していると周りが見えなくなり、長期的、大局的な目線で物事を見られなくなる傾向にあります。そんな時、起想ゼミに参加することで''ちょっと立ち止まって''自分の現状に立ち返り、個性豊かなゼミ生や信頼出来るメンターの方々にアドバイスや刺激をいただいたりすることで自らの活動の振り返りや意義の再確認をすることが出来ました。
また、βトライアルの成果発表では、今まで言語化してこなかった自分のVISIONをスライドに落とし込むことができたおかげで、以前は夢中で突き進んでいただけだったものの、見通しを立てて進んでいる感覚を持てるようになりました。
次は、VISIONを理想で終わらせず、目に見える形に変えていき、社会に貢献したいと思います。
大局的・俯瞰的に方向性を定めることはチーム運営の上でもとても重要な意味を持っています。
人との縁は人生を変える機会かもしれません。縁に気づかないのも、縁に気付いて活かせないのも、縁を活かすのも、自分次第。縁を活かす人になるための考え方と方法論があります。
一人ひとりに個性・強みがあり、それを活かす役割がある。個性と多様性を前提に方向感を定めるのがビジョン、という考え方です。
リーダーは多くの役割を担います。特に大事なのはチームメンバーが共感・共有できるビジョンを掲げること。もちろん、数あるステークホルダーとの関係作りもリーダーの重要な役割です。