ビジョンから事業を構想する

起業スタイルはさまざま。課題解決から収益性を考えるスタイルは、わかりやすいですが、方向感に欠け、変化に弱いもの。

以下では、起業を決意していた学生が、ビジョンから事業の全体像をイメージすることで、大きな方向感を理解し、それを柱に複数の事業プランに落とし込んでいった事例を紹介します。

学生の自己理解と企業ニーズのマッチング (起想ゼミ 参加前)

学生が就職後、早期退職してしまうケースが多ことに課題があることを認識。学生の自己理解と企業が求める人材像の間にギャップがあることに着目し、そのマッチングをビジネスチャンスと捉えた事業を核として起業の準備を進めていました。

課題を見つけ、課題解決に価値を見出す典型的なパターンと言えそうです。

事業を考える方法はさまざま。
課題を発見し、それを解決する。ある意味で、とても自然な思考法に見えますが、さて...

シゴトを楽しむ社会を創る (起想ゼミ 参加後)

起想ゼミでは、常にビジョンを問われます。おまけに、一緒に参加している他のメンバーが掲げるビジョンの大きいこと (笑)。

いろいろ触発されて、掲げたビジョンは「シゴトを通して、人生を楽しむ社会」を実現すること。

なので、シゴトを楽しむためのサービス作りが事業の核になりました。

事業を考えるときには、ビジョンから考えることが重要です。
ビジョンは大きく。目指す社会像を描く。
大きな方向性と指針を掲げることで、俯瞰視点から事業の全体像を考えることができます。
また、ビジョンが明確になることで、目先の失敗や、ちょっとした環境変化もたやすく乗り越えられるようになります。

教育機関にキャリア教育の機会を提供

ビジョンから課題を再認識すると、高校以下の教育の中でキャリアを考える機会がないことに気づきました。そこから、塾や学校などを対象にキャリア教育の機会を提供するビジネスを構想します。

ステークホルダーは [1] キャリアコンサルタント [2] 塾 / 学校 [3] 子 / 親。それぞれに対して、どのような価値を提供できるかを考え、あらたな事業の計画〜準備に入ることになりました。

ビジョンを掲げ、目指す社会像から事業に落とし込んでいくことで、方向感を絞り込み、明確な使命感を持って事業を推進することができるようになります。

起想ゼミの挑戦コースを終えて、いよいよ起業。これから、さらなる活躍が楽しみです。

ビジョンを掲げ、目指す社会像から事業に落とし込んでいく。
俯瞰視点から考えることで、方向感を絞り込むと同時に、行動計画に広がりが生まれます。
当初、大学生向けのサービスを考えていましたが、大きなビジョンから、新たに高校生向けのサービスにもアイディアが広がりました。

本人の言葉

DeruQuiに参加して良かったことは、自分とは違うスキルや資質、知識を持っている方と出会えたことです。DeruQuiに参加している同年代の方の意見を聞いていると、「そんな経験してるのか!」「おもしろい!」と思う一方で、悔しいという感情が発生します。この悔しいという感情が、私の行動力や好奇心を刺激してくれていて、自分をよりよい場所へ持っていくためのエネルギーとなっていました。

自分の現状を自覚することは恐怖でもありますが、自覚することで目標までのタスクも明確になってきます。これからも、自分の力に臆することなく、DeruQuiの活動に参加し、刺激を得たいと思っています。

起想ゼミで印象に残っているテーマ

チーム

一人ひとりに個性・強みがあり、それを活かす役割がある。個性と多様性を前提に方向感を定めるのがビジョン、という考え方です。

人を動かす

コトを成すときには様々な人達と関係を作り、その人達が動いてくれることが重要です。ステークホルダーとそのそれぞれとの関係づくりを理解することは、アントレプレナーシップの重要な資質です。

ビジョン (Mission-Vision-Value)

大局的・俯瞰的に方向性を定めることは組織運営・チーム運営において極めて重要です。